月刊 堂島だより
8月の堂島ヘルスケア通信
担当、鍼灸師門野です。
今回は『感情とからだ』についてお伝えしたいと思います。
感情は不安や悲しみ、怒り、また、思いやり、嬉しさ、感謝など、様々な思いを生み出します。近年、心理的な要因と、身体の免疫機能の関連性にも注目が高まり、研究が進みつつあります。
これには自律神経の『交感神経』『副交感神経』も強く関係しています。
ネガティブな感情
『不安』『恐れ』などは『交感神経』を活性化
- 体が活動的になります
- 危険に対する反応を高めます
※生物学的にこの危険回避のシステムは生き残る為に非常に重要な機能ではありますが、この状態が長く続く事で身体の不調や脳機能の老化の促進にも繋がります。
ポジティブな感情
『感謝』『思いやり』などは『副交感神経』を活性化
※『感謝』などの感情も、人の遺伝子の中に組み込まれていると言われています。
- 身体組織の修復作用
- 脳内物質の分泌向上(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン)
- 免疫力の向上
- 寿命に関連する染色体を長くする
- 鬱病などのリスク低減
- 痛みなどの耐性の向上
ただ、こちらの副交感神経も、活性化し続ける事で眠気や気だるさに繋がってしまう事もあります。
笑う
『ナチュラルキラー細胞』を活性化
※ナチュラルキラー細胞…ウィルス細胞に感染した細胞や癌細胞を撃退してくれる免疫細胞
身体の回復には『副交感神経』がとても大切ですが、『交感神経』も無ければ倦怠感や眠気、集中力の低下などが起きます。
どちらも適材適所で力を発揮できるよう、バランスがとても大切です。
最後に
何も考えなくても、身体は自動的に生命活動が行える様に調節してくれています。
24時間365日、年中無休で生命活動を維持してくれている自分自身の身体に『感謝』を向ける事も健康になる要素の一つかもしれません。
堂島コラム
ポジティブな感情よりも、不安などのネガティブ感情は刺激が強く、無意識に脳内で反復してしまいます。その為、交感神経が優位なままになってしまいがちです。
また、意識の中で『不安』は感じ易いですが『感謝』という感情は気付かずについ埋もれがちになってしまいます。
日頃から適度な緊張と感謝を感じながら生活して行きたいですね。