てんかんの鍼灸治療

点頭てんかん(ウエスト症候群)、ミオクロニーてんかん部分発作、強直間代発作

発作の規模を減少し、発作の回数や薬を減らすことが目標です。

親子のイメージ画像

堂島針灸接骨院にはてんかんに悩む多くの患者様が来院されております。
「真頭皮針(しんとうひしん)療法」で、一人でも多くの患者様が笑顔になっていただけるよう、スタッフ一同、真心をもってお手伝いさせていただきます。

てんかんについて

てんかんとは、大脳皮質神経細胞の過剰興奮によって起こるけいれんなどの発作性症状を繰り返す慢性疾患です。
てんかんは、年齢や性別など関係なく、誰にでも発症の可能性がある脳の病気です。脳の神経細胞を通る電気信号がいきなり激しい混乱を起こし、脳と身体の連携が乱れ、正しい情報の伝達ができなくなります。

身体が誤作動を起こし、手足がつっぱる、両手両足をバタバタさせる、意識をなくす、ボーっとする・・・などの症状が繰り返し起こります。

1回のみの発作や脳波異常のみで症状のないものは、てんかんと診断されません。

子どものイメージ画像

「けいれん発作」と「てんかん」の違い
「発作」という言葉は「突然、急激に症状が出現する」ことを言います。

「けいれん発作」も「てんかん発作」も自分の意志とは無関係に筋肉が強く収縮するような症状が出ますが原因が違います。

「けいれん発作」は、発熱(高熱)、感染症、電解質異常、薬物、頭蓋内の病変(腫瘍、外傷、低酸素脳症)などによって引き起こされます。

「てんかん発作」は大脳内での脳のニューロン(神経)の過剰な電気放電の興奮により引き起こされます。

てんかんの種類と分類

てんかんの発作は、大きく分けて「部分てんかん」と「全般てんかん」があります。

部分てんかん
特発性部分てんかん

中心・側頭部に棘波を持つ良性小児てんかん(ローランドてんかん)など

症候群部分てんかん

側頭葉てんかん・前頭葉てんかん、頭頂葉てんかん・後頭葉てんかん など

部分てんかんとは、脳の一部分が異常に興奮することで起こる発作です。

単純部分てんかん

本人の意識がはっきりしている発作です。
手足がつっぱったり、まぶたや頬がぴくぴく動く部分的な運動機能の障害、実際にはないものが見える視覚や聴覚の異常、頭痛や吐き気などの自律神経の異常など症状はさまざまです。ほとんどの場合、5~10分程度でおさまります。

複雑部分てんかん

脳の側頭葉という部分で起こった場合は意識がはっきりしないまま急に動作を止めてボーっとする意識減損発作や、口をもぐもぐ動かしたり、目的のないような動きをくりかえす自動症という発作の症状がみられます。数秒~数分ほどで治まりますが、発作後に本人はそのときのことを覚えていません。
脳の前頭葉という部分に原因がある場合は大声やうめき声をだす傾向があります。また、激しく動くという特徴もあります。発作の時間は30秒ほどと短いのですが、1日のうちに何度もくりかえすことがあります。

全般てんかん
特発性全般てんかん

小児欠伸てんかん、若年ミオクロニーてんかん など

症候群全般てんかん

ウエスト症候群、レノックス・ガストー症候群 など

特発性全般てんかんは、主に小児~若年期に発病します。意識を失うことが多いですが手足のまひや脳の障害などの異常は見られません。

小児欠神てんかん

手足をがくがくさせる、いわゆる「けいれん」と呼ばれるものです。
強直発作は手足が突っ張り、歯を喰いしばりながら身体が硬直します。場合によっては意識がなくなり数秒間呼吸が止まることもあります。
欠神発作は数十秒の間、意識だけ失い動作が止まる発作です。就学前や小学生の子供にみられる発作です。

ミオクローニてんかん

体や手足の筋肉のどこか一部が収縮して一瞬ピクッとする発作です。連続して数回起こることもあります。光に誘発されることもあり寝起きや寝入り時に多くみられます。

点頭てんかん

小さな子供に起こる発作です。全身の筋肉が緊張し、カクンカクンと頭がおじぎをするように倒れる、両手をバンザイするようにふり上げるなどの動作が特徴です。脱力発作は全身の筋肉の緊張がゆるみ、力が抜けたかのように、崩れるように倒れてしまう発作のことです。

特発性てんかん

原因不明のてんかん

症候性全般てんかん

脳に原因があるてんかん
脳になんらかの障害や傷がつくことによって起こるてんかんです。

子供のイメージ画像

小児性のものは生まれつき脳に障害がみられる場合や、出産時に脳に損傷をきたした場合、乳幼児期のけが、髄膜炎や脳症などの感染症が原因で脳の一部が損傷して発症する場合があります。(ウエスト症候群・レノックス・ガストー症候群など)

成人後に起こるものは頭部の外傷、脳の血管障害や腫瘍、などが原因となります。また、認知症と診断された方のなかに、てんかんの場合があるので専門の医療機関を受診されることをおすすめします。

てんかんの生活上注意するべきこと

  • 発熱
  • 入浴(誰かと一緒に入る、お湯を少なめにする、シャワーだけにする、床にマットを敷く・・など配慮する)
  • 光の刺激(テレビ、光刺激の強いテレビゲーム、パソコンなどに気をつける)
  • 運動(種類や程度に気をつけること。夏場、野外での運動や水泳中・・など)
  • 疲労・睡眠不足・ストレス・感情の強い動き・月経・・・など

てんかんの検査方法

  • 脳波検査
  • CT
  • MRI
  • SPECT
  • 長時間記録ビデオ脳波モニター検査

一般的なてんかんの治療方法

薬での治療が主流となります。(抗てんかん薬)
脳神経細胞の異常興奮を抑えることが目的のため、「眠気」や「ふらつき」などの副作用も考えられ、徐々に投薬の量を増やし血中濃度など測定しながら効果の出方を見ていくのが一般的です。

その他、外科手術やケトン食療法(糖類や炭水化物を減らして脂質を増やすことで体内にケトン体を作る方法)ACHT療法(副腎皮質刺激ホルモン注射)、迷走神経刺激法(機械を埋め込み迷走神経を刺激する方法)などがあります。

てんかんに対する当院の鍼灸治療

てんかんの原因が脳のどの部分にあるかによって、言語や運動、知能に障害が起こります。
子供の場合、発達障害をともなうこともあります。脳の神経細胞には興奮系の細胞と、興奮を抑える抑制系の細胞があり、てんかんの発作はこの2種類の細胞の働きのバランスが崩れることで起こります。
お一人お一人の症状に合わせたツボに針を刺して微弱電流を注入し、脳神経と脊髄神経を刺激して神経細胞を活性化させることによって、てんかん発作の規模を小さくしたり、発作の回数を減らしたり、減薬することを目的として施術を行います。

てんかん治療の画像

「子供に鍼を受けさせるのは怖い・・」と思われる親御様も多いと思いますが、鍼は注射針のような太い針ではなく、髪の毛ほどの極、細い針を使用します。小鳥がえさを啄むくらいの痛みです。

効果の改善状態は人によって様々ですので、初診の際にはお一人お一人の状態を良くお聞きし、丁寧なカウンセリングを行い、症状にあった治療計画をご説明させていただきます。

堂島針灸接骨院のてんかんに対する治療法 ※症状により内容は異なります

[小児の真頭皮針療法]
  • 中医学に基づいた「経絡」と大脳生理学に基づいた「核点(ツボ)」による鍼灸治療
  • 小児はり(お子様のご年齢やお身体によっては小児はり(刺さないはり治療)からスタートします)
  • お灸(ツボを温めることで効果を促す)
  • 置き針(持続的に刺激を与えることにより効果を促す)
  • 個人に合わせた養生の指導(生活習慣・食事内容・適切な運動などをご提案)

これらを組み合わせ個人個人に合ったプログラムを提案します。

私たちの思い

「外出は、てんかん発作が起きると思うと、どうしても行動範囲が狭くなるんです・・」と、
そんなお声をお母様からお聞きすることがあります。

いつ?どこで?何に対して・・? 発作は予測できずに起こります・・。
お薬を合わせるのにも時間がかかります。 お薬を飲むと脱力感と眠気が来ます。

発作が強くなってくるとお薬も増えます。
時にはイライラしたり、おかしな行動を伴うこともあり得ます。

私達の思いは、発作の規模が小さくなり、抗てんかん薬を増量することなく、行きたいところに出かけ、楽しい毎日を笑顔で過ごせるお手伝いをしたいと思っています。
「私達の東洋医学」と「西洋医学」をうまく統合し、てんかんの症状を改善できればと願います。

もちろん効果の改善状態は人によって様々ですので、初診の際にはお一人お一人の状態を良くお聞きし、丁寧なカウンセリングを行い、てんかんの症状にあった鍼による治療計画をご説明させていただきます。どんな小さなことでもご相談ください。

てんかんの改善例(患者様の声)

今では嘘のように発作が治まっています

T・K様 男子(14歳)

幼い頃から「てんかんの発作」に悩まされてました。
中学生になった時、今まで経験した事のない全身けいれんを起こす様になりました。月に何度も倒れる状態になり、介護している私も心身ともに疲れてしまいました。

患者様の声の画像

そんな時、ネットで調べていたらここの鍼灸院を知り わらにもすがる思いで受診の予約を取りました。
スタッフの皆さまは優しく話を聞いて下さり、少しづつ来院が楽しくなりました息子のてんかんも治療を重ねるにつれ、少しづつ症状も和らいでいき、今では嘘のように発作が治まっています。
スタッフの皆様には本当に感謝しています

どこまで伸びるか今はとても楽しみです!

田中克彦(仮名)男児(現在20歳)

小学5年生より通わせていただいています。
1才まで寝返りができず、両足は股関節脱臼・頭はてんかんの為、発達が止まっていました。
(「本来なら一生寝たきり」と言われていました)

小学校に入りましたが知能程度は3才に届かず、病院の先生から「この年齢でこの脳波(2才レベル)ですので一生このままと思ってください」と言われてしまいました。
でも諦めず、体操教室や音楽や絵の教室などにも行かせ小学6年生でやっと4才レベルといわれました。堂島針灸さんの針に通い始め、バラバラだった脳波がまとまりはじめ、ドクターに「賢くなっている」と言われました。
いろいろなことを試して継続して、やっとすべてがつながり始めたような気がします。
シメはやはり「針」だと感じています。

患者様の声の画像

てんかんによる知的障害ですが、年齢が上がったり思春期を迎えると薬が増えたり発作が増える人もいるそうですが、うちは薬(エグセグラン・ハイセレニン(夜のみ))も5~6年くらい量も変わらず、右目が外斜視になったり 白目をむく発作も以前は時々ありましたが、今では見たことがありません。

以前はグーからなかなか指を開くことができなかったのが、一本ずつきれいに動くようになりました。
口答えをするようになりました。良くしゃべります。
反応が良くなりました。運動神経もよくなりました。
知的障害は勉強が嫌いなので仕方ありません(笑)

絶対生えないと言われていたハゲ(脂漏性母斑)の部分から毛が生えてきました!
今は、全く発作はありません!
病院の検査は血中濃度もちょうどよく全てが100点だと言われます。
薬のおかげでもあるし、針の効果もあると考えています。
もっと小さいときから行っておけばよかったと思うこともあります。
これからも続けてやってみよう!どこまで伸びるか今はとても楽しみです!
前田先生や受付の方々や堂島針灸さんの皆さんの雰囲気がとても好きで、機嫌よく行っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

田中克彦(仮名)母

小児てんかん鍼治療 最新の症例/患者様の声

※体質や出ている症状に個人差があるように治療経過にも個人差があります。
※進行悪化を防ぐためには、できるだけ早い受診をおすすめ致します。
※治療開始から連続の治療は免疫ができ、脳神経により良い効果をあたえます。
※進行悪化を防ぎ日常生活動作など症状の改善が目的です。
※カウンセリングも受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。

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