月刊 堂島だより
バランスが崩れる時、身体に不調が起こる
東洋医学の考えとして『中庸(ちゅうよう)』を大切にする概念があります。『中庸(ちゅうよう)』とは、偏りが無く調和がとれていて、最も自然で安定した状態を指します。 このバランスが崩れる時、身体に不調が起こるという考えです。
偏りのない考え方が大切とされる理由
東洋思想である『儒教(じゅきょう)』や『道教(どうきょう)』などでもこの『中庸(ちゅうよう)』的な偏りの無い考え方は大切とされています。 怒りや喜び、過剰な努力や結果、執着に振り回されず、自然のままに物事を受け入れる事が重要視されています。 本来人は心の調和が取れてくると、天命、自然、人間関係との一致を生み、物事が上手く進むと言われています。
悲観的になりすぎず、喜びすぎず、心の「中庸(ちゅうよう)」を保つ
ポジティブな心は日常を過ごす上でとても大切な要素ですが、偏りが生まれると、『前向きでないと…』『期待通りにいかなかった…』などの心のプレッシャーに繋がります。 ネガティブな心も日常に緊張感を与えてくれますが、偏ると生きる活力を失ってしまいます。 日々、様々な出来事を体験していく上で、心の『中庸』を保つ事はとても難しい事だと思いますが、悲観的になり過ぎず、喜び過ぎず『今』の自分を受け入れる事で、バランスの取れたポジティブを追求していきたいですね!
偉人の言葉
マルクス・アウレリウス
アウレリウスはローマ皇帝という絶対的権力者ではありましたが、贅沢や名声に価値を置かず、外部の出来事に左右されない内面の平穏を追求しました。 『自省録』という手記で繰り返し述べられています。これは戦場で書かれた自身に対する思想が込められています。